2021年11月21日 王であるキリスト B年
(ダニエル7・13-14)、(黙示録1・5-8)、(ヨハネ18・33-37)
真理に属し、真理にとどまる
今日は『王であるキリスト』の祭日です。父である神は、御子キリストを天地万物の王として、キリストのうちにすべてを一つに集めようとお定めになりました。その究極の目的は、私達が罪の束縛から解放され、神御自身の命と喜びに満たされて、その栄光を終わりなくたたえるためです(各年共通用公式「集会祈願」参照)。
この目的を達成するために、神は私達のために何をして下さるのでしょうか、そして、私達はどのように協力すべきでしょうか。今日の福音の最後の箇所で、主はピラトに言われました。「私は真理について証しをするために生まれ、そのためにこの世に来た。真理に属する人は皆、私の声を聞く」(ヨハネ18・37)。この御言葉から明らかなとおり、王であるキリストは真理によって治め導いて下さるのです。
主が言われる真理とは何でしょうか。最後の晩餐の席で言われました。「私は道であり、真理であり、命である。私を通らなければ、だれも父のもとに行くことができない」(ヨハネ14・6)。また、こうも言われました。「父よ、真理によって彼らを聖なる者として下さい。あなたの御言葉は真理です」(ヨハネ17・17)。そして主は、真理である御父の御言葉を一言も増し減らしせずに語られるので(ヨハネ12・49-50)、主がおっしゃる真理とは、キリスト御自身とその御言葉です。
この真理によって治め導いて頂くとき、「真理に属する人は皆、私の声を聞く」ということが実現します。このような生き方の模範を聖ファウスティナの『日記』から読み取りましょう。
主は、私達一人一人にこう言われます。「ヘロデの前にいたとき、私はあなたのために恵みを獲得した、すなわち、あなたが人々の軽蔑を乗り越えて、私の足跡に忠実に従える恵みを。彼らがあなたの真理を認めたがらないとき、黙っていなさい(ルカ23・9参照)。その時こそ、あなたはより雄弁に語るからだ」(No.1164)。主のこの御言葉に応えて、聖女は言います、「我がイエスよ、あなたは、私が真実を話すために多くの困難に出遭うことを御存知です。真理よ、お前は度々虐げられ、殆どいつも茨の冠をかぶっています! 永遠の真理〔であられる主〕よ、真理のために私の命を献げなければならないとしても、真理を語る勇気を持つことが出来るよう、私を支えてください。」「黙想会中、人生を長く考察した後、イエスよ、最も完全な模範であられるあなたに、私の目をしっかりと固定する決心をしました」(No.1482,1483)。
天の父よ、真理であられる御子イエス・キリストとその御言葉に忠実に従う恵みをお与え下さい。